ふぐの種類【ふぐのうんちく】

 

フグ:フグ目フグ科
フグは世界で約330種類が生息しています。日本の市場で主に流通するのはトラフグ、カラスフグ、マフグ、サバフグなどがありますが、今回はそれらをご紹介いたします。

(写真や参考資料はぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑にご協力いただきました。)

とらふぐ

とらふぐ

”とらふぐ”はふぐの横綱ですね。味は最高ですが、値段も最高。。。 本田鮮魚店で扱ってるふぐはすべてこの”とらふぐ”です。 やはり一番美味しいものを食べてもらいたいですからね。

食用になる部分は筋肉、皮、白子で、どこもとにかく旨いですが、特に白子はとろけるような旨さです。卵巣は猛毒、精巣は超美味ですで、当然のことながらオスの方が高値で取引されます。波が荒いから養殖でも身の締まったとらふぐに育つとか。若狭(福井県)、安乗(三重県)などで養殖が盛んで、他にも九州や静岡県などでも養殖されています。

主な調理法  鍋物(てっちり)、刺身(てっさ)、皮の湯引き(てっぴ)、唐揚げなど

毒の部位  肝臓、卵巣、目、腸

 

 



しまふぐ

しまふぐ

”とらふぐ”に次いで旨いふぐです。よく”とらふぐ”の代用品として利用されます。また”とらふぐ”とともに皮が無毒なふぐですので、てっぴが食べられる数少ないふぐの一つですね。

主な調理法  鍋物、刺身、皮の湯引き、唐揚げなど

毒の部位  肝臓、卵巣、目、腸

 

 

 

まふぐ

まふぐ

流通量が多いので、比較的安価で手に入ります。このふぐには皮にも毒があるので注意してください。

主な調理法  鍋物、刺身、唐揚げなど。

毒の部位  肝臓、卵巣、目、皮、腸

 

 

 

しょうさいふぐ

しょうさいふぐ

別名”なごやふぐ”。尾張名古屋→終わり名古屋 つまり、食べたら(人生が)終わるということで「なごやふぐ」と名付けられたとか物騒な言われもあります。肉や精巣にも弱い毒がありますが、実際には過食しなければ差し支えありません。このふぐも流通量が多いので、比較的安価で手に入ります。皮にも毒あり

主な調理法  鍋物、刺身、唐揚げ、一夜干しなど

毒の部位  肝臓、卵巣、目、皮、腸、肉(弱毒)、精巣(弱毒)

 

 

 

ごまふぐ

ごまふぐ

地域によっては”さばふぐ”とも呼ばれるが、無毒のさばふぐと混同しては大変危険です。石川県ではこのふぐの卵巣(猛毒)をぬか漬けにします。何故か毒が消えるんですね。。。ちなみに法律上の問題で石川県でしか作れません。皮にも毒あり

主な調理法  鍋物、唐揚げ、刺身、干物など。

毒の部位  肝臓、卵巣、目、皮、腸

 

 

くさふぐ

くさふぐ

このふぐはサイズは小さいし、毒性が強いのであまり食用にはしません。しょうさいふぐと同じく肉や精巣にも弱毒があります。食べると”まふぐ”や”しょうさいふぐ”に並ぶほど美味ですが、あんまり頑張って食べなくてもいいかも・・・ それならまふぐを食べてください。皮も猛毒

主な調理法  干物、鍋物、唐揚げなど。

毒の部位  肝臓、卵巣、目、皮、腸、肉(弱毒)、精巣(弱毒)

 

 

くろさばふぐ

白さばふぐ

くろさばふぐ(上)
しろさばふぐ(下)

これらのふぐは全身無毒です。肝臓も卵巣もすべて食べられます。(ただし混同などがあるため可食部とは認可されてません。)ふぐ類としては最も味が落ち、いわゆる惣菜魚です。ただ「ふぐ」と名前がつくので通常以上にいい扱いを受けています。スーパーや酒屋で、するめなどと同様に3袋1,000円程度で売っている”ふぐの干物”などに加工されます。あと値段の安いてっちりはほとんどが”さばふぐ”です。

これらの近種に全身猛毒の”どくさばふぐ”がいますので注意が必要です。毒が無いからといって素人が調理するのは危険ですし、法的にも違法行為になります。

主な調理法  干物、鍋物、唐揚げなど。

毒の部位  なし

 

 

ふぐのうんちく

 

ふぐの毒について

ふぐには、主に肝臓や卵巣にテトロドトキシンという毒を持っています。毒の部位を食べると高確率で死に至ります。ピリピリして一種の麻薬のような快感が味わえるという迷信(?)がありますが、あれは全くのデタラメだそうで、中毒になると、ただただ苦しいだけらしいです。

ふぐ調理師免許を持たない一般の方は絶対にふぐの調理を行わないでください。

ふぐを釣った、ふぐをもらった、ふぐを丸々一匹買ってきた(こんなことはありえませんが)などでふぐを手に入れたとしても、絶対に調理しないでください。ふぐはその種類によって毒の部位が変わったり、筋肉にも猛毒があるふぐだって何種類も存在します。無毒のさばふぐでも調理することは法令で禁止されています。無毒の”さばふぐ”と全身猛毒の”どくさばふぐ”は、一般の方では見分けが付きません。それにふぐ調理師免許を持った人でさえ、国に認められたふぐ専用の調理場でないと調理できないのです。一般の方がちょっと台所で・・・なんてことは絶対にやめて下さいね。

今までふぐ毒で無くなった方の大半が自分で調理した人たちです

適切なふぐ調理師が調理して、ふぐの中毒になった例は極めて稀で、昭和50年に八代目坂東三津五郎さんが板前に無理やり肝の刺身を作らせた例までさかのぼります。ですので有資格者が調理したふぐ、店頭で販売されているふぐについては安全です。

 

 

「天然」にだまされないで!

とらふぐ以外のふぐは全て天然ふぐです。それほど需要も無いので養殖してもビジネスとして成立しないし、何より養殖のとらふぐの方が、他の種類の天然ふぐより格段に美味しいです。ふぐをお買い求めいただくときは「天然ふぐ」の表記に惑わされず、そのふぐの種類を確認してからお買い求めください。

 

 

とらふぐを使ったふぐ料理

 

てっちりパーティー
本田鮮魚店一番の人気商品、とらふぐ料理の3点セット。てっちり、てっさ、てっぴが一度に味わえます。

てっちり
昆布だしで水炊きにし、ポン酢で召し上がります。白子付きと白子なしがあります。
てっさ
ふぐの身を向こうが透けるぐらい薄く切り出して刺身にします。いかに薄く切り出せるかが、腕の見せ所です。

てっぴ
ふぐの皮を湯引きにして細かく刻んだものです。刻みネギとともにポン酢で召し上がると美味しいです。

ぶりしゃぶ
12月から3月の寒い時期だけお出しできる期間限定品。石川県沖でとれたキトキトの天然寒鰤をしゃぶしゃぶで。
たいしゃぶ
脂の乗った鯛を薄く切り出してしゃぶしゃぶ、または炙りで。本田鮮魚店の隠れた人気商品です。

 

 

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