イカ沖漬け

※ 写真は小樽小町さんから

イカの沖漬けはうまい。
なんていうか、最高にうまいです。

もちろんカニしゃぶもうまいけど

なんでイカを漬けただけなのに、こんなに美味いんだろう?と感激してしまうほど美味いです。そしてイカって、こんなに上手に漬かるものなのか・・・

しかし自宅で新鮮なイカを買ってきて、沖漬けを作っても上手く出来ないんですよね。というよりも、それは「イカの沖漬け」ではなんです。ただの「イカの漬け」です。沖で漬けるから沖漬けなんです。

■ イカの沖漬けはイカの艱難辛苦を乗り越え旨くなる

イカの沖漬けは、その名の通り、沖で漬けるから沖漬けになります。家で漬けたらそれは「家漬け」です。

イカの沖漬けを作るときのタレは、醤油:酒:みりん=2:2:1。先に酒とみりんのアルコールを飛ばすのがポイント。さらに醤油を加えてひと煮立ちさせたら完成です。酒は焼酎だったり、配合が微妙に違ったりと、人によってはレシピが違う。

そのタレを、漁船に大量に持ち込む。そして釣ったばかりのイカを、生きたままそのタレに放り込む!!! イカというのは海水を吸って、勢い良く吐くことで、水の中を進みます。なので海水だろうがタレだろうが、液体に満たされたら吸ってしまう習性があり、イカさんは、タレの中にぶち込まれた瞬間、海水だと勘違いしてタレをおもいっきり吸い込む。するとタレがイカの体の中に入って、体の中までタレが染みわたる。もちろん外側はタレで満たされているので、イカは内からも外からも、タレに漬け込まれるということになります。

その後、苦しみながらも息絶えていくイカさん・・・ しかし内からも外からもタレが均一に染みわたることで、沖漬けは旨くなるのです。生きたままタレに投入されるなんて、人間で考えたら・・・ ああ、想像するのはやめておきましょう。

なんて残酷なんだ!!!沖漬けなんて許せない!!!

なにより美味すぎるのが罪である。そしてご飯にも日本酒にも合うのはもっと罪深い。

■ やっぱり沖漬けと言えばホタルイカの沖漬け

沖漬けと言えば、ホタルイカの沖漬けを思い浮かべる人も多いと思います。もちろん僕もホタルイカの沖漬けは大好き。あの肝のとろっとした感じがたまらないですよね。でもホタルイカの沖漬けは、沖漬けではない場合がほとんどです。こいつらは家漬けです。

hotaruikaoki

※ 写真は越中氷見屋さんから

ホタルイカは小さいので、弱っちい動物なので、海から上げるとすぐに死んじゃいます。つまりそのままタレの中にぶっこんでも、タレを吸い込むような体力がヤツらにはない。

しかもホタルイカの場合は、まるのまま食べるので、良心的な業者がつくるホタルイカの沖漬けは、目玉をちゃんと取ってあります。目玉を取られちゃったら、ただでさえ体力が無いホタルイカのヤツらはさらに元気を無くし、当然ながら死んじゃいます。

さらにさらに、ホタルイカには寄生虫がいるので、生で食べるのは絶対にダメ。ただし、-30度以下の業務用冷凍庫で4日ほど冷凍すると寄生虫も死んじゃうので、ホタルイカを生食するときは冷凍処理を施されたものになります。これは沖漬けを作るときも同じで、沖漬けにしてから冷凍処理するか、冷凍処理したものを解凍して沖漬けにするか、それは業者によって異なるけど、とにかく冷凍する。

つまり、ホタルイカの沖漬けは沖では漬けてないってことです。
水揚げされたホタルイカを、何らかの処理を施してから、タレに漬け込む。つまり家漬け、もしくは工場漬けです。

でも幸いなことに、ホタルイカの体は小さいので、そのままタレに漬け込んでもいい塩梅で漬け上がる。そしてあの肝のとろけるような味わいがたまらない。

まあいろいろケチは付けましたが、結局何が言いたいかっていうと、沖で漬けてようが、家で漬けてようがどうでもいいです。イカさんの苦しみなんて気にしません。

イカの沖漬けは美味いです。大好きです。ああ、今すぐ食べたくなってきた・・・

沖漬け作るならこれ


ホタルイカ(生)

※ 沖漬けを作る時は【冷凍もの】をお選びください
生(冷凍していないもの)は生食出来ません!寄生虫がいます(冷凍or加熱で死滅、醤油漬けでは死なない)。
 

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