サワガニ

小学生のころ、空手を習ってたんだけど、その空手のバーベキュー大会みたいなので、京都の静原キャンプ場に行ったことがある。このキャンプ場は山奥にあって、すぐそばに川が流れてて、とてもいい環境でした。その川にはサワガニがいて、友達とどちらがたくさん取れるか競争したりして、遊んだりしてた。

そしたら突然、誰かの保護者のおっさんがやってきて、

「お~たくさん取れたな。一個くれ。」

と言いながら、おもむろに生きたサワガニを口に入れた。しかも二匹も!

「ああ、うまいわー。」

おっさんの口の中でガリガリと音を立てながら、砕かれていく生きたサワガニ!僕は、せっかく取った大切なサワガニを食べられた怒りも忘れ、おっさんが生のサワガニを食べたことにとても驚いていた。

「お前も食ってみろ。」

とおっさんは言ったが、とてもそんなことは出来ないと、丁寧に断った。おっさん曰く、サワガニは料亭にも料理として出てくる立派なカニだから、とてもうまいのだとか。

 

でもね・・・

サワガニは生で食べたらヤバイ

情報化社会の昨今だからこそ、サワガニを生で食べる事の危険性は、多くの人が知ってます。サワガニには肺寄生虫という寄生虫がいます。

肺寄生虫は人間のお腹の中に入ると、なんとも恐ろしいことに腸を食い破って肺に寄生するらしい。

そのバーベキューは30年以上前だけど、そのころはあんまり情報も無かったし、伝え聞くぐらいしかサワガニの知識が無かったのだろう。確かに高級料亭でもサワガニは、甘露煮などにして、八寸として使われることがある。また、唐揚げにすると非常に美味である。もちろん寄生虫が死滅するように完全に火を通す。

サワガニの料理は、そのままの形で、殻ごと食べるものが圧倒的に多い。

サワガニ料理を食べた経験があったか、誰かに伝え聞いたかして、おっさんには、サワガニが食べられるという知識はあったんだろう。そして新鮮な魚介類は、生で食べても大丈夫という知識があったのだろう。その二つの知識が重なって、おっさんが生で、しかも生きたままのサワガニを食べるという暴挙に走らせたのだ。こっちのカニは安心して食べられるけど。

基本的には淡水魚は、寄生虫の危険性があるので、火を通すか、生にしても薄切りにして洗いにするかなどの処置が施される。おっさんのその後は知る由もないが、今はきっとサワガニを生で食べたりしてないと思います。